でもさ…。
声に出さずに言い訳する。

必死だったんだもん。
恋愛経験のないあたしなりに、一生懸命だったんだもん。

なんとかして想いを伝えたかったんだ。


結果、空回りでしたけどね…。


告白ってむずかしいんだなぁ。


温かいソイラテを飲んだら、なんだか落ち着いてきた。

愛佳と馬場園ちゃんが毒舌なのも、あたしを励まそうとしてくれてるってわかる。かなりえぐられてるけど、一応ね。


落ち着くと思い出す、あのお顔。

「ごめん、二人とも。あたし、ちょっと用事があるの思い出した」


あたしは席を立ってバッグを持った。

二人は突然のあたしの行動にびっくりしたみたいだけど、思い立ったあたしはもう、一刻も早くあのお顔を見たくて…。