「はい...」
私が電話を取り声を発すると同時に、

少し低めの男の声が聞こえてくる。
《あ、紫苑?》

今更ですが、『鳴海 紫苑』。

それが私の名前です。

「何?」

《今日は、学校に来るの?》

「前川さんには、関係ないよ」

《うわぁ、冷てぇー》

「用事が無いなら、切るけど?」

《用事ならあるよー♪》

「なら、手短に用件を済ませて欲しい」

《明日さ、一緒に学校に行かない?》

「却下」

私はそう言って通話を一方的に終了した。