「中学ん時のバレー、お前凄かったよなー。ヘッドサーブに顔面レシーブ」

「げっ。なっ、なんで夏希がそんなこと知ってんのよ!?」


過去の恥ずかしい失態を暴露されて、慌てて反論する。


あみちゃんの前で言わないで!!


「は? なにお前、マジで顔面レシーブしたことあんの?」

「ちょっと!!何それ、騙したわね!?」


どうやら鎌を掛けられたらしい。

騙された!!


「簡単に騙される方が悪い」

「む~っ」


夏希の小馬鹿にしたような笑みがムカつくー!!


「そんな身体を張ったプレイが出来るなんて、ちぃちゃんは凄いね」

「はっ?」

「……え?」


あみちゃん、それなんか違うと思う。

そんなとこも可愛いけど。


「まぁ、あんま無茶すんなよ……」


夏希がグラウンドの方に目を遣りながら言う。


あれ?

夏希が珍しく私のこと心配してくれた?


たまに優しいんだよね。

たま~にだけど。


「うん」


素直に頷く私の頭を夏希はくしゃくしゃっと撫でて。


「それ以上見苦しい顔になったら悲惨だからな」

「……っ!?」


やっぱ訂正!!

夏希は全然優しくない。

鬼畜な幼なじみです!!