内緒の気持ち

「あっ、すいませっ」

私がそう言うと、

先生は口角をきゅっと

あげて、わらって

立ち上がって

私の頭にポンって
手をおいて言った

「おまえぇ、嘘だな?」

げっ、ば、ばれとるー!!



「嘘下手だな、」

嘘が下手!?

わたし、自慢することじゃないけど
嘘は上手いのに!


「嘘上手いです!わたし!」


そう否定すると
先生はクスッとわらって


「やっぱ嘘か。」

とため息交じりに言った。



そのあと先生の表情は
真剣そのものになり
「佐藤。おまえさ」

と話しかけて来た時

「先生ええ、ちょっとぉ」

と向こうの方から

バレーをやってる同級生から

呼び出しをくらい

「おう、」

と言って

走っていってしまった。