「次の授業、体育だね」

莉奈はにやにやしながら
わたしに話しかける。

「もう、好きぢゃないよ!噂!」

「種を巻いたのは、
夢菜、あなたよっ」

なんて冗談で莉奈は言う。

わたしの気持ちは冗談なんかぢゃないのに!


「あ、やば、後五分
着替えよう」

そう言って莉奈は更衣室に走っていった


わたしは今日は見学。


なんだか、やる気になれなくて
先生とも気まずいし。

今日の授業はバレーボール

別にあたし一人欠けてても
どうってこともない。


ー気をつけ!礼
おねがいしまーす!ー


挨拶をし授業が始まる。


「見学者はこっち来てな」

先生の言葉に従い前へでたものの
わたし以外全員授業に出るらしい

あと一ヶ月で球技大会だからかもしれない


皆はりきっているんだ。




「佐藤か!佐藤は、
ぢゃ、そこ座ってろっ」


先生の指示どうり座って
みんなの様子をぼんやり眺める

バレーボールのパス練習を
各チームやりはじめ、
先生はいろんなチームに
加わって やっていた。


すると、急に先生は
こっちのベンチまで
小走りで近づいて来た。


足音は大きくなり
先生の姿もより鮮明に
大きくなってゆく。