「おはよー、綾音!もうちょっとで文化祭でしょ、綾音は風間くんと一緒に回るの?」



私が机に座ると、前の席で親友でもある折原美桜(おりはらみお)が話しかけてきた。



「美桜、おはよー。…………文化祭?…っぁああ!!」


「…どーしたの?」



いきなり大きな声を出した私を見てぎょっとした顔をする美桜。



「どどどどうしよう…!朔夜くんのこと誘うのすっかり忘れちゃってたよ!!!」


「……あらー。綾音にしては珍しいね。風間くんのことだからもう他の子たちと約束してそうだけどねぇ…。っていうか、あたし綾音は遼くんと回るものとばかり思ってたよ」


「どうして遼?!絶対、もう違う子と約束しちゃってるよね……あー…最悪だ……」



私はそのままがっくりと項垂れる。