「それにしてもすっごいやられてるやんか。
痛ないん??」

何か質問の内容にため息が出そうになる。

「私がこんな目に合ってんのは、あんたんとこのキャプテンのせいでしょうが....
痛さはもう慣れたから。」

眉を下げて困ったように笑って「せやな....」と彼は言った。

あんたがそんな顔をする必要なんかないのに。
私が悪い奴みたいじゃない。

まぁ、嫌味っぽく言った私が悪いんだけども。

「せやせやっ、知ってたかっ??」
いつも話を切り出すのは小野。

「知ってただけ言われても分からないから。
ちゃんと、最初から話してよ」
呆れたように私は言う。
このやり取りを何度やっただろうか。

「あぁ～、すまんかったなぁ。
んでなっ、俺が言いたかったんは....
なんやっけ??」

「はっ??」