「センパーイ、ただいまでーす」



俺が生徒会室に戻った時、センパイはどこから来たのか、ネコと戯れていた。





「んぁ? …………授業に行ったんじゃなかったの?」





ネコと戯れながら頭だけを上げてそう言うセンパイ。



っていうか………。





「パンツ見えますよ、センパイ」



「スパッツ履いてるから大丈夫」





いや、センパイは大丈夫でも俺の理性が………。



気を許しているのか、意識されていないのか。



今の先輩にそんなことを聞くのは酷だって分かってる。



それに、俺が今の先輩との関係を、壊したくなかった。





「自分がこんなに臆病だなんて、思ってませんでしたよ…………」



「何か言っ………ひゃぁ! ちょ、こらっ……やめっ………まこっ、助けっ………!」





俺は、コーヒーとココアを置くとやれやれと息を吐いてセンパイの上のネコを退かした。





「センパイ? 大丈夫です、か………」





上気した頬、うるんだ瞳、乱れた征服………。



ネコの下には、壮絶にカワイイ生き物がいた。