愁の家に久しぶりに行った。
変わらない愁の部屋

何もかも変っていなかった。



「何か飲む?お腹痛いんだっけ?ココア?」

『大丈夫。いらないよ』

「じゃ、ウーロン茶な」



機嫌がいい。
私は愁の機嫌をとることしか
できない。

昔みたいに本音を言ったり
することなんて夢の夢だった。



「携帯貸して」



私は言われるがままに携帯を
渡した。



「これ、誰の番号?」

『中学が一緒だった女の子の』