弱虫な自分
今、涙が止まらない。
愁のことを忘れることなんて、
できない。
「紗季。何で勝手に帰っちゃうの??」
『ごめん...』
「...言ったんだね。」
『う、うん。でもね、言えなかった。」
「何を?」
『別れた理由がそれだって。愁、結婚するし、私がやってることは間違ってる』
「間違ってなんかないよ」
『ううん。結婚する人にそんなこと言っちゃいけない』
「そうかな?」
『だって、過去は過去でしょ。愁に必要なのは、今は私じゃなくて___』
「愛子さんだって言いたいの?」
『...』
「それも違うよ。愁だって紗季のこと忘れてないんじゃないかな?」
『忘れてるから、結婚するんだよ。忘れられないのは私だけだから。』
「そっか。夢はいつでも紗季の味方だからね。」
『ありがとう』
そう言って、私は夢の前で泣き続けた。
そんな私を寒い冬の夜の風が
包みこんでいた。

