「わぁ」 結羽ちゃんの家に入ったときの第一声がそれだった。 「なに変な声あげてんの」 呆れ顔をする結羽ちゃん。 「家に入ったの初めてだから」 何年も一緒にいるが、家に入ったことは一度もない。 「家、おっきいね」 キョロキョロと見回って見ると、自分の家よりはるかに大きい。 「そんなことねーよ。普通だろ」 本人曰く普通らしいが、私にとっては普通じゃない。 だって家狭いもん何て思いながら結羽ちゃんについていく。