ストーカーに聞こえない程度に、ボソボソと耳元で話す。 「助けて」 「は?」 「誰か後ろについてきてるの」 そう言うと結羽ちゃんはチラッと後ろを見て「わかった」と言った。 「へ?」 不思議そうにしていると、はぁ…とため息をついた。 「取り敢えず、うちに寄っていけよ」 それだけ言うと結羽ちゃんは、スタスタと歩き出す。 「ま…待ってよ」 私は急いで後を追う。