その瞬間、世界の時が止まった。

(気がしただけだよ伶くん。
by作者←)



なんだこの女は。



俺より頭一個分は小さい。
160前後ってとこだろう。

胸の下まである艶がある黒髪は、
痛みなど全く見えず、綺麗でストレート。

二重で大きな目に、長くて上向きのまつげ。
メイクでイジったようには見えない。

桜色の唇。
柔らかそうな肌。

スカートから伸びる細長くて白い足。





………可愛い。
美人か?


まぁどっちでもいい。

気に入った。
こいつ、俺の女にする。
俺の横に置く。



女は俺と目を合わせ

「何ですか?」


と聞いてくる。




「君、可愛いね。
名前は?」


俺は笑顔で聞いた。



ふっ。
落ちろ、女。


女はまた少し俯いた。


キタ。

ちょろいな。


そう思った。

そう思った。

大事だから何回も言うけど


そう思った。