「おめー!!手伝え!哲!」

「え、お、おうっ!」



バーンとドアを開け、ベッドを持ってきた執事が叫ぶ


まったく…騒がしい奴だな

ズズッと紅茶をすすり、コップをテーブルに置く



「うんしょこらしょ」

「口だけだな、おい!ちゃんと持て!」

「バレた!」



なんて漫才をやりながらオレのベッドの横に置かれた折り畳みベッド

シングルサイズより少し小さめだが…まあ哲なら大丈夫だ



「ふぅ、疲れた!」

「お前ほとんど運んでないだろ!」

「お客さんだぞ、俺!」

「お前なんか客じゃねーよ!金持ちか?あ?」

「金…『五月蝿い』



すぐ騒ぎ出すんだから…




執事を部屋から追い出す事に成功したオレ達はテレビを見ていた




<ピーピー>



「ん?何の音?」

『風呂だよ。哲から入りな』

「オッケー!お先に〜」




いそいそとソファから降りた哲は何故か楽しそうに風呂場に行った


なんとなくテレビを切って、鞄に入れっぱなしの携帯を取り出す



『……ゲ』



激しく光携帯

つい、また仕舞いそうになった手をバイブが止めた



携帯の画面には“光樹”と出ていた



あらから、哲のお泊まり会の件だろう



……よし、無視するか




<ブーブー、ブーブー>


無視無視



<ブーブー、……>



お、止まったか

携帯を見ると着信が18件


アホかアイツ等……