皆と合流して、花火を見るポイントまで移動することになった

尚輝と哲がヒョットコのお面をつけていて、正直笑えた



「おすすめの所があるんだよね?光樹」

「ああ。もう少し先だ」

「楽しみだねぇ?さっくん?」

『………あ、あぁ、うん』



ボンヤリとしていて反応が鈍った

キュッと眉をよせた泪にしまった、と顔を歪める



「…どぉしたの?光樹に何かされたぁ?」

『いいや、なにも。…た、楽しみだなーって』

「……ふぅーん」




作り笑いをすると目を細める泪


…楽しみってのは嘘じゃない

けど、ちょっと考え事してたんだ




「さっくん、僕達に遠慮ぉしないでね?」

『うん…ありがと』




自然に溢れた笑顔を向けると、泪の顔も満面の笑みが広がった



騒ぎながら、歩いていく





小さな丘の上、石段を登った所で見透しの良い、広場についた。



「ここ?」

「そうだ。花火が全体見れっぞ」

「マジで!?スゲー!」




慎二が何処からか出したビニールシートに皆で座る

花火が打ち始めるまで、残り40分





「食わねぇのか」

『食べるよ…人の取ろうとすんな』

「光樹行儀悪いよ」

「べ、別に取ろうとなんかしてねぇよ」

『あやしい』

「じゃあさ、さっくん俺にも頂戴?」

『にもってなんだ。光樹にはあげない。尚輝にもあげない』