「……あ?何で朔月が二人?」


お前の脳みそはツルツルなんだな、きっと


「…はぁぁぁ〜…光樹ばかぁ。さっくんのがどう見ても可愛いでしょ!」

「……あ゛?」



可愛くはないけど、男装してないぞ
今のオレは


「どうも。朔月の兄の葉月です。ヨロシクしなくて良いから」

『……』



まぁ………しなくて良いけど
そんな、刺々しく言わなくても



「…あー、浴衣か。俺が選んでやるよ」

『スルーした。…ま、黒ならなんでもいーよ』

「黒、な」

「僕も選んでくるぅ♪」




二人は浴衣が並んでいる所に向かった

ぞろぞろ出てきたけど…慎二んとこに皆集合してんのか?



「……いけすかないなー…もっと真面目な人じゃないと」

『…あ、真面目って言ったら慎二かな』

「慎二?真面目で頭よくて、家柄よくて、力あって、格好いい人じゃないと」

『は?』

「あ、駄目だ〜そんな人俺しかいない」



何なんだ?この兄は

ヘラヘラ笑う兄さんを置いて、光樹達の所に行く



なんか超丈が短いのを選んでて心配になった



『おい…そんなの着ないぞ?』

「何でも着るんじゃなかったのかよ」

『そんな丈じゃパンツ見えんだろうが!』



大体、オレは丈の短い浴衣なんか浴衣と認めねーよ!


「見せろよ!」

『意味わかんねぇ!このド変態が!』