和人(カズト)と名乗った男はオレを下げずんで見ている

それに冷ややかに返す



『何の誤解してんのか分かりませんけど、手、離してくれません?』


本当は振り払う事もできたがムカついたので反抗してみた


「……ふーん、生意気。お前には負けないから」



パッと手を離した

まだ睨み付けてくる先輩から避けるように顔を反らした


目の前の和人先輩だけじゃなく、全ての先輩に睨まれている事に気づいたからだ


チッ、お呼びでないってか



溜め息一つ、舌打ち一つ




オレは体育祭が終わったのと予想外の過去の記憶が手伝ってテンションがすっかりいつもどうり


優しく?何ソレ美味しいの?
ってなってます(笑)




「朔月さんっ!待たせてごめんなさい!」


先輩方が化粧や衣装に着替える中オレはどうしたものかとボーッと壁にもたれていた

そんな時、里江先輩の声が響いた




『…あー、遅いっすよ、里江先輩。オレ何に着替えれば?』

「ごめんなさいね?こっちにきて?まずメイクをしましょう」



座ってと言われ座った矢先、視線に気づいた

先輩方のソレは嫉妬や憎しみ、羨みなどが含まれていてオレはある事に気づく