「出場するはずだった人が今日体調崩して休んだの。人数が減ると予定が狂ってしまうから…」
つーことらしい
里江先輩に言われると断りにくいから困る
こーんな可愛い子を蔑ろにしたら男が廃るってもんだよ
…男じゃねーがな
『オレで良いんすか?』
「勿論よ。もとより私達は一番朔月さんに出て欲しかったのよ?」
『え、オレがすか?』
「えぇ…貴方自分の容姿に自覚がないのかしら?」
うーん
それを言われると…
女うけする男顔な自覚はあるけどー…
グランプリに出るほどなんてなぁ、
思わない思わない
決してナルシではない
つーか、
『オレより慎二とか翔とか…色々いんじゃないかと思いまして』
「……あぁ、月牙のメンバーさんね?」
『はい』
「彼等には聞くだけ野暮じゃないかしら?」
うむ。確かに断るわな
オレはお人形さんな美人さんに弱いけど
奴等はんなことなさそうだからな
「…やっぱり嫌かしら?」
里江先輩の伏せられた瞳にドキンとする
いやいや、勘違いはしないでくれよ
マージで美しいから
申し訳なさそうに伏せられた瞳を前にオレの拒否の言葉は宙に飛んだ
やー、無理
相模先輩これを狙いやがったな……
くっ……そ