10年後も…〜song for you〜


「真琴ー!」


その声にハッとした。


数メートル先から、スーツ姿の晴人くんが手を振ってこっちに来てた。


「晴人くん!?」


「すごい偶然だね。びっくりしたよ」

「ど、どうしたの?」


私、かなり動揺してる。


夜逢う約束だったのに、いきなりのサプライズだ。


「この近くの取引先に挨拶周りしてて、表の道通ってたら、偶然、真琴見付けたから」

晴人くん、すごくニコニコしてる。