「焦る必要はないよ。就職というのは、人生がかかっているから、焦るのはよくない。焦って就職してすぐ辞めてしまっては、意味がないからね。落ちた会社とは、縁がなかったと思えば良いだけのこと…」
さすが、茂さん…。
人生の先輩だ。
まぁ、父親がいない、俺と真琴にとっては、昔から父親代わりのような人。
「うわぁ〜茂さーん。ありがとうございます〜」
ったく、怒ったり、泣いたり、忙しいやつだなぁ。
やっぱ、こいつ…。
「鼻水垂らしてんじゃねーよ」
俺のその一言に、真琴はキッと睨みつけた。
「たらしてない!もうムカつく!帰る!晴人くんに逢いに行く!」
はると??
誰だそれ??

