「あと…それと…」

先生が何かを言いかけてやめた。


「え?何っすか?」


「あー…ま、いいっか。よし、ちょっと待ってろ。持ってくるから…」


先生はそう言うと、病室を出て行った。



私と健は首を傾げた。








ほんの少しして、先生は戻ってきた。


そして、先生は…









アコースティックギターを持っていた。


「貸してやるよ」


そう言って、先生は笑った。