ーガタッ! その時、看護師さんが入ってきた。 「廣川さんの意識が戻りました!」 看護師さんの言葉で先生が頷いた。 「行きましょう」 夏美の言葉にみんなが先生の後を追った。 だが、私の足は動かなかった。そんな私に気付いたお母さんが立ち止まって振り返った。 「真琴?」 「…先に行って。あとから行くから…」 「そう…。しっかりね」 お母さんは私の肩を撫でると先生の後を追って出て行った。