何かの間違いに決まってる! 健もあたしと同じでただの貧血でしょ? 「放してっ!行くの!健じゃないもんっ!それを確かめなきゃっ!!」 ーバシッ! 制止を振り払って行こうとする私に、お母さんの平手打ちが飛んできた。 「しっかりしなさい!今は、真実を受け止めるの!」 叩かれた右頬の痛みが夢から現実に戻した。 お母さんも泣いている。 私の目からもまた涙が溢れ出てきた。 健の真実を知ったのは、私が倒れる2時間前だった。