「やっぱお前って、超鈍感だよ」 健が呆れたように笑った。 「わ、わかんないよ。はっきり言ってくれないと…」 私は慌てて反論に出た。 健は少し悲しい顔をした。 「…なのに…なんでいまさら、俺を好きなんて言うんだ?なんで今になって…」 健は俯いた。 健…? 私は健から、お父さんのお墓を見つめた。 「健、遅くないよ。今から始めよう。お父さんの前だから言いたい。あたしは、健が好きなの。お父さんとの約束果たしてよ」