「健……」 私は、唇を噛み締めた。 「好きだよ」 その言葉に、健が振り向いた。 ボロボロな私の顔に負けないくらい、健もボロボロだった。 「健ずっとそばに居よう…」 私は涙を拭って健をじっと見つめた。 「5年後も…10年後も…」 その瞬間、健の姿が一気に目の前にあり、 ーガシッ! 気付けば、健の腕の中に包まれていた。 健が私をギュッと強く抱きしめていた。