ハァハァ… 息が切れるくらい走って、公園にやってきた。 繋がらない健への着信をしながら、公園の隅々を見渡した。 でもそこには健の姿は無かった。 ベンチに座って、息を整えた。 外灯の真下、健の姿を思い出す。 ギターを奏でるアイツ… 優しく歌うアイツ… 昨日のアイツ… 駅でのアイツの姿が頭を過る。 私と晴人くんを見送っていたアイツの顔が頭から離れない。 健の姿を想い、私は再び走り出した。