夜明け前に物音がして目が覚めた。 玄関のドアが開く音が聞こえた。 健がバイト先から帰ってきたのだろう…。 健のバカ! 私は、布団の中に覆い被さった。 健なんて、もう知らない! 幸せになれよって何なの? 健に言われなくても、あたしは晴人くんと幸せになるもん! 悔しい…。 なんで、また涙が出るの? 私は、再び泣いてしまった涙を拭って、唇を噛み締めた。 両耳を手で塞いだ。 健が鳴らす物音さえ、今は聞きたくなかった。 そして、気付けばまた眠りについていた。