携帯電話を握り締めた。





さっきの言葉が頭から離れない。





"あいつだったら、幸せにしてくれるよ"






それって、そういう意味だよね?







ほら、やっぱり…




晴人くんが言ってたのは、間違いだった。





健があたしを好きなはずがない。








ほらね…。








どうして?






どうしてこんなに悲しいの?







だって、別に平気じゃない?








あたしと健はただの幼なじみだもん。







こんなに悲しいのは、気のせいだよね?







どうして、あたし泣いてんのかな?





気付けば、私の目からは涙が溢れ出てきていた。