健があたしを?
あたしが健を?
好き…?
嘘だ…
そんなことって…
頭が真っ白になって黙っていると、晴人くんは更に話しを続けた。
「今日一日、彼と会って過ごしている真琴を見てたら、分かったんだ。彼のことも同じように。真琴は、あの時の俺の昔の彼女と同じ笑顔だった…。どこか切ないけど、すごく幸せそうに笑ってた。一歩下がって見ると分かるんだ」
晴人くんの言葉が心に突き刺さる。
晴人くんには、そう見えてたの?
たった一日で?
私と健の気持ちを?
今日、晴人くんは初めて健と会ったのに?
私は、思わずフッと吹き出してしまった。

