俺は、ギターを見つめた。 俺はやっぱり、音楽の夢を諦めきれない。 真琴が俺の演奏に涙を流してくれる…。 でも、 どんなにあがいても、俺は… この夢を叶えられないんだ…。 ごめんな。 俺は顔を伏せた。 今度は悔しさで目が熱くなる。 グッと堪えて唇を噛み締めていると、 祐樹が立ち上がった。 「健…話がある。ちょっと来い」 祐樹が真剣な目で俺を促した。