「ただいまー」


返事がない。



もう寝たのか?


しかし、リビングの明かりは点いているし、テレビの音が聞こえる。



リビングの扉を開けると、テレビをつけっぱなしのまま、ソファーで真琴は寝ていた。


「ったく…」



テレビのチャンネルを探し、電源を切る。

「真琴ー。風邪引くぞ」


軽く身体を揺すってみるが、起きる気配がない。


そういや、久々にこいつの寝顔見たなぁ…。



「マヌケな顔だなぁ」




そんな言葉とは反対に、身体が無意識に動く。