最初に、俺が家に居てびっくりした時のアイツの顔…


思い出すだけで、笑える。



すげーサプライズだったよな。



って、自意識過剰じゃん俺…。





「あのーお客さま…あと100円足りませんが…」





店員の声掛けに、我にかえった。






コンビニを出て、しばらく歩くと、


子どもの頃から、真琴や祐樹と遊んだ公
園がある。


高校に入学してからは、祐樹から借りたギターで弾き語りなんかの練習もよくやった公園だ。


真琴にも、下手くそって言われながらもよく聴かせたし、よく聴いてくれていた。




ふと、そんなことを考えながら、公園の桜の木を眺めた。






アイツの…





真琴の…






笑顔は、






何よりも救われる。





帰国の選択は間違ってなかった。





桜の蕾がその答えを導いてくれている気がした。