10年後も…〜song for you〜


「私は、何も聞いてないんです」

「え?」

絵里さんがびっくりしている。


「そうなの…」

しばらくして、絵里さんが小さく呟いたので、話を続けた。

「あいつ…健は、話しをしてくれないんです」


絵里さんは、私をじっと見つめた。

「真琴ちゃんは知りたい?…どうして、日本に帰国したのか?」

「…はい。でも、いいんです」

「え?」

「健が話をしてくれるのを待つことにしたんです。いつかきっと、話をしてくれるって信じてますから」

力強く、負けない気持ちで絵里さんを見つめた。

「そっか。さすが真琴ちゃん。やっぱり幼なじみには敵わないかな?」


「え?」


どういう意味?


絵里さんは、フッと笑った。


敵わないって?


私が首を傾げていると、

「あ、来た来た!」

みんなが道具を持って、戻って来た。