「私は、何も聞いてないんです」
「え?」
絵里さんがびっくりしている。
「そうなの…」
しばらくして、絵里さんが小さく呟いたので、話を続けた。
「あいつ…健は、話しをしてくれないんです」
絵里さんは、私をじっと見つめた。
「真琴ちゃんは知りたい?…どうして、日本に帰国したのか?」
「…はい。でも、いいんです」
「え?」
「健が話をしてくれるのを待つことにしたんです。いつかきっと、話をしてくれるって信じてますから」
力強く、負けない気持ちで絵里さんを見つめた。
「そっか。さすが真琴ちゃん。やっぱり幼なじみには敵わないかな?」
「え?」
どういう意味?
絵里さんは、フッと笑った。
敵わないって?
私が首を傾げていると、
「あ、来た来た!」
みんなが道具を持って、戻って来た。

