「お前がずっと就活頑張ってきたの知ってるしよ。まーなんつか…」 「何?」 「それに、お前の愛しいはるとくんの顔を拝めるチャンスでもあるしな。どんなアホずらか見てやる」 は?なにそれ? 嬉しい気持ちから、一気にイラっとした。 ニヤニヤ顔の健の頭をもう一度叩いた。 「いてぇ!お前、暴力ばっかしてると愛想尽かされるぞ!」 「あんたが変なことまた言うからでしょ!」 そして、私はまた健を置いて先に歩き出した。 気付けば、もうすぐ駅だった。 しかし、駅を前にハッとして、再び立ち止まった。