なんでこんなにドキドキするの?
あんな真剣な目で見てくるんだもん。
健、何考えてんの?
私は、動揺してか歩くスピードが早くなっていた。
「おい、待てって」
健が、私のスピードについていけず、なんだかキツそうだ。
健は、昔から体力あるのにどうして?
あ、そっか!
さすがに荷物もギターも持ってたら、キツイよね?
私は、歩くスピードを緩めた。
「ご、ごめん。てか、あんたが変なこと言うからでしょ?」
「なんだよ。変なこと言ったっけ?」
「てか、なんでそもそも今日夏美に誘われた時、断わらなかったの?」
「俺だって、最初は嫌だと思って断ろうとしたけど、絵里が行きたいって言った
し、お前の就職祝いだろ?」
え?それってあたしの為ってこと??

