「健?もしかして、お昼食べた?」 俺がぼーっとしていたので、絵里が顔を覗き込んだ。 「あ、いや、まだだよ」 「そっか。よかった!座って。お茶つぐね」 絵里は、ほっとして笑顔になった。 その笑顔を見たら、罪悪感に苛まれる。 俺、何考えてんだよ…。 マジ、最低だ。 テーブルに座り、絵里がお茶をついでいる間、リビングに置いてある写真立てが目に入った。 何年か前の、俺と絵里の写真。 あの写真は、確か…。