「どうした?」
祐樹が俺の変な様子に気付いて不思議そうに見てくる。
俺は、再び席を立ちカウンターから離れた。
とりあえず、この空気を変えないと…。
「絵里大丈夫だよ。俺が悪いし。それよか、どうした?」
『健…今日の夜会えない?ちゃんと話したいから』
そうだよな…。
絵里とゆっくり話しが出来てないもんな。
「今からじゃダメかな?絵里はやっぱ仕事?」
『今日は休みよ。雨も降ってるし、家に居るの』
「そっか、なら丁度良いじゃん。今から絵里の家まで行くよ」
『…分かった。じゃあ、待ってるね。あ、急がなくてもいいから。雨降ってるから気を付けてね』
電話を切ると、息を吐いた。