「大丈夫だから、心配すんな」
俺は、言葉を振り絞った。
『健、今どこにいるの?』
「TERA。昼飯食ったら帰る」
『そう。分かった。あ!帰りコンビニ寄って来てくんない?』
「へ?なんだよ。病人を足に使うのか?」
『うるさいなー。熱良くなってんでしょ?なんか無性に、肉まん食べたくなって来たから買ってきてよ!あと、プリンも!』
…なんだよ。
心配してんだかなんだかわかんねー。
まぁそれが真琴らしいけどな…。
ふっと笑みがこぼれた。
電話を切って、カウンター席に戻ると、祐樹がニヤニヤしながら俺を見てる。
「…なんだよ」
「別に〜…いてっ!」
俺は祐樹の頭をもう一度叩いた。
その瞬間、
再び携帯電話が鳴った。
俺は、また真琴だと思い込み、
電話に出てしまった。

