健は私を置いてさっさと歩き出した。 公園を出ると、家とは逆方向のコンビニへ向かう。 ギターを背負った健の背中を見てると、なんだか嬉しくて顔がにやけた。 先を歩く健の姿が、眩しくて嬉しかった。 健は相変わらず何も話してくれないけど、 健がギターを弾いてる姿が見れただけでも、本当に嬉しかった。 少し立ち止まって、再び満月を見上げた。 明日は、晴れるといいな。 「何やってんだよ。早く行くぞ」 健の呼ぶ声にハッとして、再び歩き出した。