10年後も…〜song for you〜




真琴の目線がまた俺に動いた。


「こんな時間なのに、お前ひとりかよ?は…はるとってやつとデートだったんだろ?」


俺の言葉に、真琴の表情が変わった。



優しい目をしてギターを見つめていた表情が消え、怪訝な顔になる。


「…だから何よ」


「お前も一応、女だろ?送り届けてやることも知らないのか?」


俺の言葉に真琴が深い溜息をついた。



「一応って何?また喧嘩したいの?」



は?


ちげーよ。



俺はお前が心配なだけで…。



でも、そんなことは言えない。



くそ。



俺は唇を噛みしめた。