10年後も…〜song for you〜


タクシーが走り出した。

私は、晴人くんに手を振った。


晴人くんも手を振って、見えなくなるまで見送ってくれた。

後部座席に緊張が抜け、うな垂れる私。

すると、運転手さんがルームミラー越しに話をしてきた。


「お客さん、素敵な人に愛されてますね。羨ましいですなー!あはは」


そんな運転手さんの言葉に、うな垂れていた私の背筋がピンなる。


『愛されている』


第三者にそんな風に思われるなんて、



恥ずかしいよー。



でも、嬉しい…。