「俺はお前に出てほしい!!もしこれが、俺の野球人生最後になってもいい」 新井はまた、監督のほうを向いた。 「お願いします!!監督!!」 「俺からも、お願いします!!」 「葛城先輩を、出して下さい!!」 あの時、ベンチにいた俺以外の選手はみんな、監督に向かって頭を下げていた。 ―――俺は、こんなチームに居たのか。