お嬢様の仰せのままに。




向けられた笑顔から目線を逸らして頷いた。


「よし、俺の神技見せてやるよ!」


なんて無邪気に笑う颯。

あたしを引っ張る繋いだ手も、
広い背中も、低い声も。

小さい頃とは何もかも変わったんだな。

…なんて、思いながら。


「大量~!!」

「もういらないでしょ…」


颯はクレーンゲームが好きみたいで、
目につく物をひたすらやってる。


「お前なんか欲しいの無いの?」

「んー…別に無いけど…」


辺りをきょろきょろと見回してみる。


「…あ」