「お前が自分の兄貴みたいになりたくねぇと思ってるのは知ってる。兄貴のことを申し訳ないと思ってるのも、俺を信頼してくれてるのもわかってる」




でもな、と土方は困ったように笑う。




「でも…だからこそ、俺はお前に生きていてほしい。その小っせぇ体で京から此処まで着いてきてくれたお前だけは死なせたくねぇ」




まるで"俺の分まで生きてくれるだろう?"とでも言いたげなその言葉。


そして次に続いた言葉に鉄之助の目から涙が溢れ出した。




「生きて、俺たちの未来を繋げてほしい」




彼の言葉はいつも優しいのだ。本当は誰よりも優しい。

そしていつだって上手く人を丸め込んでしまう。