指先で紡ぐ月影歌





そして近藤さんを諫めるためでもあったんだろう。

それもあの人の大切な役目だった。


局長副長という立場の前に、近藤さんはあの人の親友だったから。


甘やかしちゃいけないところを、厳しくしないといけないところをあの人はちゃんと知っていて。

それは例え近藤さん相手でも容赦なく発揮される。


端から見ればそんなところもあの人が鬼だと言われる要因なのかもしれない。


でもそれはわかりづらい優しさなんだ。

そうやって出来る限り俺たちの絆を繋いでいようとしてくれる。


後に会った左之助が意味ありげに笑っていたのを見て、こいつも訳知りだったのかと頭を抱えたのは斎藤と別れた数日後のこと。