指先で紡ぐ月影歌





それを少しばかり寂しいと思ってしまうのは俺の我儘なのかもしれない。


きっと実行隊には左之が入るのだろう。

あいつの言葉を聞く限り覚悟が決まっているようだったし、何よりあいつはあの人に信頼されているから。


その事実が、俺の胸を小さく痛める。


どうしようもなく、あの人を裏切っているような。そんな気分に襲われた。


決してのけ者にされているわけではないけれど。

だけど何となく、本当に何となく信用されていないんじゃないかと苦しくなって。


上手く受け入れることの出来ない自分を棚に上げて、言い掛かりのような怒りが込み上げてくる。

闇が俺を覆い隠していく。