ふたりごと

あれから9ヶ月が経ち、あたしはもう6年生。 月日が経つのって早いな…。
今でもあたしと琉哉はラブラブ!!
と思ったけど… 最近琉哉には気になる女子がいるっぽい…
それにあたしも誘惑されたし。
4月の始業式―。
あたしは二人の女子に呼び出された。
「うらちんの好きな人誰?」
「えっ」
「あ~ うらちん今好きな人いる?」
「特にいな~い」
「姫華良かったじゃ~ん」
「どうしたの?」
「あのね姫華、琉ちゃんが好きなんだって」
この二人…あのこと知らないんだ。
「だから応援してあげてね!!」
「うん、分かったぁ」
無理に決まってる。だって琉哉とあたし、付き合ってるんだもん。琉哉のことが好きって言ってる子は竹野姫華(タケノヒメカ)、はっきり言って男子からも女子からもあまり評判がよくない。
それと、姫華と一緒にいる子は堀内茉璃奈(ホリウチマリナ)、美人だし何かと悪くはない。
誘惑はこれだけじゃ終わらない。この間なんかあたしに聞こえる声で「琉哉くんと麗って似合わないよね」って言われたし、あたしの居ないところでも色々言われてるみたいでそのことは、琉哉も知ってる。 でも琉哉は、特になにを言ってくれる訳でもなく、いつも通り平凡だった。



今はちゃんと話せてるし、ずっと琉哉と一緒に居たいな…。でもその夢は…。


―7月―帰り道―
「ねぇねぇ、篤志と奨の好きな人教えてよ!!」
「え~」
「あっ!!奨は知ってるから篤志教えて~?」
「居ないよ」
「どうせいるでしょ!」
「じゃあ当ててみて」
「う~んと志帆?」
「違う」
「理緒?」
「違う」
「心寧?」
「違う」
「琳賀?」
「…」
「栞奈? 可南ちゃん? はるちゃん? 真波? あたしはないからみく?……」
「っんもう!!なんで教えてくれないの?」
「もしかして…涼麻?」
「そう」
「男かよ~ まぁいいや、また明日ね」

プルルルルプルルルル♪
「はい、佐々木です」
「俺なんだけど」
「あ、篤志?どうしたの?」
「さっきの好きな人のことなんだけど」
「うん」
「本当の好きな人は違う」
「マジ? ちゃんと女子でいるの?」
「知りたければ奨に教えてもらって」
「はーい」

プルルルル♪
「はい、もしもし」
「あ、佐々木です。奨?」
「なんだよ」
「さっき、篤志から電話あって俺の好きな人は奨に聞いてって。」
「マジで?」
「うん、だから教えて?」
「篤志の好きな人は佐々木だよ」
「は?うそでしょ?」
「いや、佐々木だよ」
「どうしよう~」

プルルルル♪
篤志…電話繋がらない…

プルルルル♪
「奨?篤志電話繋がらないんだけど」
「あ、さっき篤志から電話あって付き合ってくれますか?だって」
「え~だってあたしは琉哉…」
「どうすんの」
「それはご想像にお任せしますって言っといて」
「分かった、じゃあね」

ヤバーーーイ!! かなりヤバイ……

あたしと琉哉が付き合ってるの知ってるくせに…

ひどいよ… あたしがもしロボットなら。

感情が持てないとしたら。

篤志を簡単にふることができる。けど

篤志を選べば琉哉を傷付ける。

琉哉を選べば篤志を傷付ける。

思い通りにいかないのが恋。

恋というのは必ず誰かを悲しませる。

恋に方程式などない。

1+1が必ず2になるような方程式は。