「ナナ、そろそろ離してやってくれ」
桃杏の肩の上にあるナナの手に、リクが自分の手を重ねそう言ったのは、肩を揺らし始めてかなりの時間が経過していた。
「リクが言うなら…」
ナナはリクに従い、桃杏から手を離す。
「リクってば私に触れたいからってそんなこと言わなくても、私はいつでもリクが触れるのを許してあげるのにー…」
「…は?勘違いするな」
「またまた照れちゃってー」
「…疲れる」
「なんか言った?」
「いや、何も」
ナナはリクの呟きが聞こえなかったようだ。
(ナナさんってリクのこと好きなのかも)
その光景を見た桃杏はそう思った。
「あ、そう言えばリクが始めに言ってたことって何かしら?」
ナナはリクの言葉を思い出したが、何を言っていたのか内容までは思い出せなかった。
「あぁ、何で今日はこの部屋の植物たちがこんなに騒がしいのか訊きたかったんだ」
「そんなことだったのね」
桃杏は2人の話を聞く。
今度は距離が近いので、植物たちの葉の音でかき消されていない。
