「何話してるんだろー」
桃杏は何やら話しているリクとナナを、少し離れた所から見ていた。
リクがナナに桃杏のことを紹介しているのだが、桃杏には聞こえてない。
その理由は、さっきからざわざわと動き続ける植物たち。
それらが動き葉のこすれる音によって、桃杏にはリクとナナの声が全く聞こえないのだ。
「ひまー…」
1人暇な桃杏はこの不思議な植物を観察することにした。
まず、部屋の周りを囲うように家具がないところには必ず植物が置いてあった。
その家具の上にも、…あのチェストの上にはヒヤシンスに似た植物があるように…、植物が飾ってあるものもある。
また、立派な柱だと思い見上げると、高い天井にまで伸びる大きな木の幹だった。
カーペットもとても柔らかい芝生のようだ。
窓枠は植物のつるのようで、所々から葉っぱが伸びている。
桃杏は、こんな植物に囲まれた不思議な部屋を見たのも、知ったのも初めてだった。
