*side リク*
目を覚ました時は、もう夜だった。
俺は人間の姿に戻っていた。
人間の姿になると、首に金で出来たネックレスがかかっている。
当たり前だが、服はちゃんと着ているが。
そのネックレスには、丸いコインのようなものが通してあって、ハートの国の紋章が彫られている。
このネックレスを身につけることが許されるのは、代々ハートの国の王家の者だけだ。
そう、俺は実はハートの国の王子だ。
とは言っても、上には何を考えているのかよくわからない兄貴と姉貴が居る。
だから別段城を抜け出しても問題にはならない。
俺は、王子という肩書きが嫌いだ。
俺が王子だと知ると、周りの奴はみんな接し方を変えてくる。
だから俺は、桃杏には王子だということは隠すことにした。
普通に気を遣われることなく、楽しく接したかったんだ。
